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2004年度N.Z釣り旅行記?偉大なる自然?

 いつも一緒に釣りをしているガイドのケンが昨年引っ越しをした関係で、今年から今までのTauranga Taupo からTauranga市に行く事になった。オークランド空港からは距離も半分で、運転は楽になったし、何と私の住む日立市とは姉妹都市になっているそうで、驚きであった。

 例のごとく、2月10日の午前中にちゃんと仕事をして、午後から出発。成田からニュージーランド航空のジャンボでクライストチャーチを経由し、オークランドには11日の昼過ぎに到着。レンタカーで1号線から2号線に抜け、タウランガには6時半頃到着。ロッジへの道に迷って、人影が見えた家で道を尋ねたら、モデルさんかと思う程の金髪の美女で、丁寧に教えてくれて嬉しかったなあ。ああ、迷って良かった。

 ロッジはビーチサイドで、3階建てコンドミニアム(一階は駐車場だけど)。非常に快適で、冷蔵庫から電子レンジまで揃っていて、風呂も綺麗で広い。快適すぎて恐いくらい。適当に食事をとっているとケンが来て明日の打ち合わせ。昨年行った小さな川にもう一度行きたい、というとそれなら少し早めにでよう、と言う事になった。この時点ではまだ、我々は偉大な自然の脅威を想像だにしていなかった。

 翌日はいつもより遥かに早起きしてW川に向かった。ヘリポートまで約3時間。1年ぶりなので話す事は山ほどあり、退屈はしないですむが、やはり遠い!!!天気はまずまずでヘリ日和だが、ヘリポートにつくと職員がいい顔をしていない。「昨日山でかなりの雨が降ったようなんだが、情報がないんだ」という。一先ず行ってみて、だめなら引き返そう、と言う事で機上に。川は最上流部は濁っているものの、釣る予定の本流との合流部付近は問題無さそうで、着陸した。

 最初の淵を流すが反応無し。一応念のため、ドロッパーも使ったが反応はない。少し上流の淵に入った河野先生の近くに行こうと足首の深さの瀬を渡った。彼の釣りを見ていると、妙に川が濁り始めた。

 「ケン、濁って来たんじゃない?」

 「ああ、それに水量が急に増したぞ。危険だ、合流部に戻ろう。」
先まで足首だった瀬が、膝まで水が上がっている。流されそうになるほど早い。3人で肩を組んで流されないように徒渉する必要があるほどだった。結局合流部に辿り着いた頃、W川は1メートル以上水位を上げていた。上にも、下にも、本流方面にも移動ができない状況だった。幸いな事に、合流部の河原は幅30メートルほどで高さも5、6メートルはあり、ここに留まっている以上は危険と思えなかった。やむを得ない状況で諦めた我々は、ヘリが迎えに来る5時間後まで、ここで過ごす事にした。

 「しょうがないさ、これが“母なる自然”だよ」
とケンは言った。かれはこの mother natureと言う言葉が大好きである。

 この前日、上流部に400mmを越す雨が降ったのだと、帰りのヘリの上で聞かされた。この雨がいかに凄かったかは、この後約2週間に渡り水没した町があった事でも分るだろう。ニュージーランド観測史上、最悪の水害となった。多くの牛や羊がその犠牲となった。

ダースの淵

 我々はと言えば、水害のせいで入渓できる川がほとんどなくなり、釣り人が集中した涌き水の小川、いわゆる spring creek に行かざるを得なかった。2日目は明らかに先行者がいる状況で、川幅2メートルほどの釣り場である。その中でメスのレインボーを1尾釣った。もう、ほとんど快挙と言っても良い状況であった。3日目は雨量の少なかった地域の川に遠征してみたが、それでも水位は高く、ドライには全く無反応で、ようやく沈ませた小さなフライに、これまた信じられないくらい小さなレインボウが出てくれた。結局2人で3日釣り(初日は10分だけだが)、この2尾だけが全ての獲物だった。

包卵50cm

 日曜の朝、何となくついてなかった今回の旅を諦めながらオークランド空港を後にした。しかし、本当は我々はついていたのだった。我々が飛び立ったわずか2時間後、オークランド空港は大嵐に見舞われ、閉鎖されてしまったのだから。後2時間遅れていたら、翌日からの診療はできるはずもない状況に追いやられる所であった。

 今回の旅は収穫も色々とあった。まずケンが引っ越ししたTaurangaと言う町が海辺の非常に綺麗なリゾート地で、昨年までのTaupoに比べて2時間短い時間でいける事である。オークランドからおよそ4時間、慣れない運転で行くには大助かりである。鹿も、ソルトウォーターも楽しめる。

 次に、ケンの家に食事に呼ばれて話し合った事である。空港での検疫にウェーダー、ウェーディングシューズが引っ掛かり、毎回新品を持ち込むか、恐ろしく時間がかかる事を覚悟する必要があるので、リピーターのウェーダー、ウェーディングシューズを預かってくれると助かるし、リピーターの数も増えるだろう、と提案してみた所、お安い御用だ、と二つ返事で話が決まった事である。リピートするつもりの方は一度新品を持ち込んで、後は彼に預かってもらう事にすれば、帰りの濡れた重い荷物が一つ減る事にもなる。これは意外と大きな問題なので、ニュ?ジーに繰り返して行かれる方にはケンに預けて彼のガイドを楽しむ事をお勧めする。

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